今日は自動売買ソフト(以下EA)運用の際に、一番最初に考えないといけないドローダウン(以下DD)について。
私の場合は、ブログの題名にもなっている通り、有料のFX自動売買ソフト(以下EA)は一切使わず無料のEAだけを運用しています。「
ゲムトレード」という無料のEAが使い放題のサイトに登録しているので、EAの購入代金には1円も掛けたことはありません。※ただしゲムトレードで無料EAを使う場合、専用口座を作る必要があります。
「有料のEAと無料のEAのどっちが優れているか」という点に付きましては個人レベルで意見が違うと思いますが、私asajiroは「無料EAだからといって、有料EAに劣るものではない」と考えています。
有料EAと無料EAの違いについてはこちらでまとめているので良かったらご覧下さい。
無料EAの利点はたくさんありますが、その最たる利点は、
「自分の好きなように自由自在にポートフォリオが組める」
という点です。たくさんのタイプの異なるEAの中から、自分に合ったEAを選別し、成績の悪いEAは外し、新しくリリースされたEAを検証し、出来るだけリスクを抑えながらポートフォリオを構築して行く・・・ということが簡単に出来るわけです。時代の流れによって古いEAはドンドン使えなくなりますし、ポートフォリオも組み替えて行く必要があるんです。
だけど、有料のEAだと中々そうは行きませんよね。資金がたくさんあって、有料のEAを買い放題の方は可能かもしれませんが、私のような小市民はEAを購入するお金があったら投資資金に回したいと考えてしまいます。
というわけで、
たくさんの無料EAの中から、自分に合ったEAを選ぶ際に大事なのが「EAの選び方」です。「PF値」「勝率」「損益レシオ」「マーチンゲール」「ナンピン」「順張り」「逆張り」「スキャルピング」「スイング」等、色々な基準があるかと思いますが、
今回はEAの「最大ドローダウン」について簡単に考察したいと思います。まあ、無料EAに限らず、有料のEAを購入する際にも大事な点だと思うので、参考までに以下ご覧頂ければと思います。
◆EAを検証する場合に最も重要な数値「最大ドローダウン」
ドローダウンとは、最大資産から落ち込んだ場合の下落率を表します。通常は、EAが出した損失のことを単純にDDと言ったりしますね。その中でも一番大きい下落率を表したものが「
最大ドローダウン」(以下最大DD)となります。
バックテストで過去の相場を検証した場合、口座に入っている資産を元に
「資産が最大になった時点から下落し、再び最大値を更新する期間の下落幅の中で最大のもの」を表します。
う~~ん。わかりにくい。
わかりやすく具体的な数字を出してみましょう。
最大資産が$10000の時に、$500のドローダウンを2回出したとします。この場合資産は$9000となりますが、その後順調に利益を出して、1ヵ月後に$10000を回復したとしますね。この時点での最大DDが$1000(10.0%)となります。
最大資産が$10000の時に、4連敗で$2000のドローダウンを出し、その後利益も出しつつ$10000に回復したとします。そうすると最大DDは$2000(20.0%)となるわけです。
こうやって、「損失を出してから、元の資産に回復するまでの間」の下落率で、一番最たるものを「最大DD」と呼びます。要は・・・
「資産が最大でどこまで減るのか?」を最大DDで知ることが出来るわけです。
当然、最大DDが大きいとそれだけリスクの大きいEAだと言えます。
一般的に、
最大DDは20%以下が必須!理想は10%以下!
と言われています。どんなに優秀で、資産が数倍になるようなEAであっても、最大DDが20%を超えるようなEAは非常にリスキーだということです。どうして?いくらマイナスになってもそれ以上にプラスが出るならいいじゃん?と思うかもしれませんが、そんなに簡単な話ではありません。※複利の場合は資金増加に合わせてLot数が増えていくので、自然と最大DDも増加します。この場合20%を超えても一概にリスキーとは言えません。
何故か?最大DDはあくまでも過去の数字。
実際のDDはこれからやってくるからです。
そう、明日来るかもしれないのです!運用し始めてすぐ来るかもしれないのです!かなり儲かってから来ればいいんですけどね。現実はそうも行きません。さらに複数のポジションを持つEAなら尚更です。最悪の事態を考えて最大DDの1.5倍~2倍は「想定」しておいた方がいいでしょう。
具体的には、
$2000で最大DDが20%のEAを運用する場合:$2000×0.2×(1.5~2.0)=$600~800
の資産減少のリスクを「想定」するということです。
このリスクに自分の資産は耐えられるのか?
他のEAと同時にリスクが発生しても大丈夫なのか?
このリスクマネジメントこそ、EA運用をする際に一番大事なことになります。
いくらバックテストの成績が良くてもフォワードテストが優秀でも未来の成績は未知数なのです。
一番簡単なリスクマネジメントは、Lot数の調整です。同じ資金の中で、Lot数を下げれば最大DDはガクンと落ちます。
なので、ゲムトレードのEAはそのほとんどに推奨資金とLot数の割合が明記されてるんですね。
ただし、この推奨資金とLot数は、単一で運用した場合ですのであくまで目安です。
次に考えられるのが、異なるロジックを持ったEAによるポートフォリオの構築です。EAの組み合わせによってリスク分散を計る方法ですね。「異なる通貨ペア」「異なるエントリー方法」「異なる時間軸」等のEAを複数組むことでリスクを軽減します。しかし、複数のEAを運用する場合、最大DDの合計が20%以下になるようにLot数の調整を計るべきでしょう。
1つのEAを検討する場合に、勝率や、PF値、総利益や総損失、損益レシオ、TP値やSL値に目が行ってしまいがちになりますが、本当に大事なのは「最大DD」なのです。
それも自分の資産で運用した場合の「最大DD」なのです。
有料EAのセールスページなんかを見ると、「最大DDはわずかに8%!」だとか書いてありますけど、実は資金●百万円での運用だったりしますからね。そりゃそんだけの資金で運用すれば「最大DD」も小さくなるわ~って話。
そんで「1月は10万円。2月は20万円。3月は30万円・・・」なんていうコピーの場合、じゃあ資金はいくらで、何Lotで運用して、「最大DD」はどんだけなのか?が明記してない場合が多いです。この数字が現実とかけ離れた数字の場合全く参考にならないので、見た目の数字に騙されないようにしないといけません。
以上、皆様もEAを購入したり、実運用したりする時には、まず最大DDに注目するようにしましょう!そうすると「あ、このEAは成績は抜群にいいけど、自分の資産じゃ難しいなあ~」とか「自分の資産にあったLot数だと全然儲けがないな~」とかが把握できるようになると思います。皆様のEA運用の参考になれば幸いです。
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◆当ブログで紹介しているEAは「
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当ブログの目次より最新記事をご覧下さい)。初心者の方は、上記バナーよりゲムトレードTOPページを開いて、フラッシュ画像下の「FXって何?なぜFXなの?」をご覧下さい。
【ゲムトレードの特徴】
①70種類以上のEA(FX自動売買ソフト)が無料・無制限に使える。
②口座運用資金として2000ドル必要。※500ドルでも可(その場合1pips手数料が発生します)
③リアルタイムトレードが見れるので、EAの成績が一目瞭然。真実の成績を元に選ぶことが出来ます。
④ユーザーにもEAプロバイダーにも公平・安心なシステム。
にほんブログ村2~5位に有料EAを検証されているブログがありますが、とても参考になりますね。100万円以上EAに使われたそうです。
2011-11-04 16:27
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