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マイナス金利と金融緩和と銀行の仕組み。金融緩和で融資が増えるのか?

今日の話は、ビックリな銀行の仕組みについてです。
なるほど・・・金融緩和でお金が増えてるはずなのに、全く実感がないわけだ。



こんにちは!ブログ管理人のasajiroです。



先日、欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利を発動しましたよ。
マイナス金利って不思議な感じですが、
要は民間銀行が中央銀行にお金を預けておくと残高が減るってことです。



ECBマイナス金利導入.jpg



んで、新聞を見てもテレビを見てもYahooを見ても、



1、マイナス金利になると、民間銀行はECBにお金を預けてると損する。

2、だから民間銀行はECBに預けてたお金を活用するようになる。

3、企業・個人への貸出が増え、景気が良くなる(はず)。



と言ってました。



私も・・・結果はどうなるかは分かりませんが、
ECBの狙いはその点にあるのだろうと・・・そう思ってました。



日本の金融緩和
アメリカのQE3の目的もまさしくそこにあるのだと思ってました。



つまり、マイナス金利にすることによって、
また金融緩和をすることによって



民間銀行にお金を回し、



そのお金が市場に回り、



企業や一般家庭に回る。



そして景気が良くなっていく。



きっと多くの人がそう理解しているのだと思います。
だって、新聞もテレビもYahooもそう言ってますからね。



だけんどもしかし。



そうじゃないんだってさ。



私は全くもって無知でありましたよ・・・。



ジミー大西名言.jpg



実は、



民間銀行は、



金利がゼロになろうが、マイナスになろうが、
日銀が国債を幾ら買おうが、



貸出を増やしたりしない!



のです。



えええええ?



そうなの?



私も知らなかったのですが、そうみたいです。



もちろん、「金融緩和をしても貸出は増えない」という懸念があるのは知ってましたよ。
また、そういう警告をしているFPの方とかもいらっしゃいますよ。



でも、



「お金が増えたら貸出増やすでしょ」



と勝手に思い込んでいたのです。
銀行は「お金」が商品なのだから、余らせとくはずがない!と。



もちろん、全く融資が増えないってわけではありません。
銀行によっては、お上の意図を自主的に反映させたり、
融資条件を緩和させたりして融資を増やす銀行もあるでしょう。



また、ベンチャー企業などに積極的に融資している銀行もあると聞きますし、
実際に円安・株高を背景に業績を急上昇させている企業も多いと聞きます。
そういう会社には頭を下げてでも融資をすることでしょう。



しかし、



お金が増えたから、融資を増やす・・・

というわけではない!のです。



これは金融業界では常識なんだそうですが、
なかなか一般人には浸透してない事実であります。



マスコミが知ってるのかどうなのかは分かりませんが、
おそらく知ってて私達には教えないのでしょう。



私もこれを知ってから
「はー!」とクロちゃんみたいな甲高い声を上げたのですが、



黒猫.jpg



極々簡単に説明しましょう。
(複雑な話は難しいのでパスで。笑)



まず、民間銀行ってのは、
現金はさほど持ってないのであります。



具体的に言うと、
預金の1%の現金が日銀当座預金に入っていれば営業出来るそうな。



銀行って言うとそりゃ、銀行強盗の花形でありますから、



こんな金庫に、



銀行の金庫.jpg



莫大なお金が入ってるとイメージしがちですが、



実際はそうでもないのです。



もちろん私達の感覚で言えば莫大な現金がありますよ。
でも、実際取り扱ってる金額の数%かしかないわけです。



1000億円の取引をしながら、実際には10億円しか持ってないイメージ。



つまり莫大な現金ではなく、莫大な数字が動いてるだけ。



何故そんなことが可能かというと、
現金なんてのは・・・皆チョビっとしか持ってないからです。



例えば、大企業が金庫にお金を保管してますか?
取引先とのやりとりもほとんどが銀行取引でしょうし、
必要経費以外、ほぼ全ての現金を銀行に預けているでしょう。



大きなお店であっても、その日の稼ぎは夜間金庫などに入れちゃいますよ。
事務所の奥に金庫があって、全部現金で管理してます!
なんてお店は・・・まあ普通はないのです。
そんなお店があったらルパンの餌食ですよね(笑)。



例えば、給与はほぼ銀行振込ですし、公共料金や携帯代は引き落としですし、
カードやお財布携帯を使えば現金を使うことはほとんどないのです。
今はnanakoとか電子マネーを使う人も多いですよね。



nanakoカード.jpg



つまり。



どの企業も個人も、帳簿上や銀行口座の中では莫大なお金が行ったり来たりしますが、
現金なんてのは・・・実はチョビっとしか動いてないのであります。



もちろん、銀行もそうなのです。



そして、



これが肝心なのですが、



銀行は私達のお金を預かり、
そのお金を貸出して営業しているわけではないのです。



えー!



まじでー?



会計上の話をしましょう。



例えば、個人Aが銀行に現金1000万円預けると、



資産(借方)に現金1000万円。負債(貸方)に預金1000万円。



資産(借方)負債(貸方)
現金1000万円預金1000万円




となります。この1000万円は、Aさんはいつでも下ろすことが出来るわけで、
これは銀行の帳簿上「負債」となります。



この時点で銀行には1000万円の現金がありますよ。



で、企業Bが銀行から9000万円借りるとします。
銀行には1000万円しか現金が無いからお金は貸せない!ってわけではなく、



資産(借方)に貸出金9000万円。負債(貸方)に預金9000万円。


資産(借方)負債(貸方)
貸出金9000万円預金9000万円




と帳簿に書き込まれるだけで、普通に貸出が出来るのです。



え?



なぜなら、9000万円と言っても、企業Bの口座に数字が並ぶだけの話であり、
現金9000万円を手渡しするわけではないからです。



企業Bも、この9000万円を引き出して現金で使うわけではないですよ。
支払いや設備投資など、ほとんど銀行取引にて行うわけです。



つまり、実質的に現金は必要なし。



そして!



銀行は、帳簿上・・・無からお金を創り出すことが出来るのです。
貸出をすれば、そこに9000万円というお金(預金)が発生するのです。



何も無かった所から、資産となる9000万円が出現!口座には9000万円が。

資産(借方)負債(貸方)
貸出金9000万円預金9000万円




あらまっ!



不思議な話ですが、



貸出をすると・・・無かった所にお金が創造されるのです。
(バブルの時はこれが大量に焦げ付いたわけです)



つまり?



銀行は、現金が無くても貸出が出来るのであり、



中央銀行に預けているお金を運用しろ!
と言われても企業などへの貸付には回らないのであります。



詳しくはこちら→日銀による量的緩和が資産バブルを作り出しやすい根本的な理由



※もちろんこれは分かりやすくするためにした極端な話で、
最低限必要な現金はありますし、
自己資本比率とかありますので実際はもっと複雑な話となります。



・・・



ってことはですよ。



マイナス金利で中央銀行の預金を民間銀行に戻そうが、
金融緩和で国債を買って民間銀行のお金(当座預金)を増やそうが、



民間銀行は貸出を増やしたりしないってことですよ。



ECBマイナス金利導入.jpg

単なる大義名分であって、銀行は融資を増やしたりしない。



元々、現金無くても貸出出来るんだもん。



銀行は「お金があるから貸出を増やす」のではなく、
「利益が発生するところへ貸出を増やす」のであって、



実際に景気が良くなって企業の収益構造が上がったり、
設備投資のリターンが確実になって初めて貸出を増やすものだと思われます。



無闇矢鱈に融資してたらバブルの二の舞いになりますし、
条件を緩和して融資が焦げ付いたら元も子もないからです。



金融緩和でどれだけ銀行にお金が流れようが、



「すんません!ラーメン屋開きたいんで300万円貸して下さい!
あ、担保も保証人もないけど・・・味には自信あります!」



なんて言っても門前払いなのです。



ラーメン店のれん分け.jpg




ラーメン屋って480万円もかかんの?リスクデカー!




・・・



「asajiroさん、じゃあ、日銀から降りてきたお金はどこに行くの?」



はい。



ご想像の通り。投資です。



具体的には、



国債、外債、株、不動産などの資産購入です。



これが、NYダウが史上最高値を更新し続けた秘密であり、
日経平均株価が上昇した、大きな原因の一つです。



NYダウ
ニューヨークダウ20140627.jpg



日経平均株価
日経平均20140627.jpg



なんだ、じゃあドンドンやればいいじゃん!



と思うかもしれませんが、
前例のない額の金融緩和やマイナス金利は未知の領域でありまして、
行き過ぎた投資はいつか必ずバブルを呼ぶのです。
(だから出口戦略が重要。今のアメリカがそうですね)



実際にアメリカの株価は
企業実績とはやおら関係なく上昇しているのであり、



アメリカを凌ぐ金融緩和続行中の中国も
シャドーバンキングとか不動産バブルの問題が渦巻いているのです。



日本の銀行は過去の過ちからバブルを恐れる傾向が強いのだそうですが、



バブルが恐い銀行.jpg



かと言って余った膨大なお金を寝かしとくわけにもいかず、
そうなると外債や国外の金融商品を購入したりすることが増えるわけで、
自国通貨を売る動きが活発となり自国通貨安になりやすくなるわけです。→通貨安効果



米のQE3縮小が決まった時、新興国の通貨が一斉に暴落しましたが、
この逆のことが起こったわけです。
つまり、投資した商品を手放し、新興国の通貨を売ってドルを買い戻す動きですね。



一方、ユーロ圏はゼロ金利でも投資が進まないのでしょうかね。
マイナス金利にして銀行の尻を叩いてるわけですが、それでも効果が出るのかどうか。



マイナス金利は量的緩和の為の布石であり、
ECBは国債購入による量的緩和を行うのではないか?・・・との観測もあるようです。



・・・



何が言いたかったかと言いますと、



金融緩和やマイナス金利で市場に回るお金を増やす!
なんてのはウソッパチ建前でありまして、



ホンネは民間銀行にお金を落として、銀行の投資を促す!



という話なのであります。



まあ、株高、円安になって、
間接的に企業の業績が良くなって、
消費も増えて、設備投資が増え、回りまわって・・・そして融資が増える!



って筋書きなのでしょうけれども、



直接的には、



中央銀行から流れたお金は民間銀行でストップし、



市場には全く回らないのであります。



・・・



通りでね。



お金を増やしてるはずなのに、私達下々には全く実感ないわけです。



なんか長年の謎が解けた感じです。



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