トランプ大統領が就任して1ヶ月が経ちました。印象としては「公約を実現させようとする姿勢が強い」「過激発言を押さえている」「安全保障に関しては現実路線」といった感じです。さて、ロイターのアンケート結果によると、トランプ大統領就任で注目するテーマは何？
こんにちは！ブログ管理人の浅次郎です。
ロイター通信で、
「トランプ大統領就任で注目するテーマは？」
というアンケート調査をやってるのですよ。
で、投票して結果を見たらこんな感じでした。
1位 TPP離脱など通商政策
2位 日米安保と在日米軍基地
3位 「一つの中国」など対中政策
4位 為替政策
5位 米中貿易戦争の可能性
6位 減税とインフラ投資
7位 米国回帰促す国境勢
8位 米金融政策の行方
9位 国境壁建設など移民問題
10位 ISとの戦いとシリア政策
ちなみに、私が投票したのは、
・日米安保と在日米軍基地
・「一つの中国」など対中政策
・為替政策
の3つです。
ロイターを見てる人は
「経済」や「国際情勢」や「為替・株」に興味がある人が多いと思いますが、
私のように「安全保障」を気にしている人が多くて驚きました。
「経済」は「安全」の上に、成り立っています。
「生活」も「安全」の上に、成り立っています。
国家は安全保障の上に成り立っている。
これが大原則。
特に日本は安全保障の大きい部分をアメリカに委ねていますから、
TPPなんぞより安全保障を大優先すべきなのです。
その点、先の首脳会談で、
TPP問題に触れなかった安倍首相の判断は大正解だったと思います。
どうせ説得とか無駄ですしね。
トランプ大統領のスタンスは非常にシンプル。
大統領就任演説で語った通り。
「America First」
→
【米政権交代】 「アメリカ第一」 トランプ新大統領の就任演説 全文と和訳
アメリカ第一主義。
非常に分かりやすいですよね。
アメリカの国益優先。
アメリカ国民優先。
そのための政策を優先して行う！と考えておけばOK。
逆に言えば、
「他の国のことなど知ったことではない」
ということです。
もちろん、
「日本のことも知ったことでない」
のでありまして、それは選挙中の
「米軍基地の費用をもっと出せ（さもないと撤退する）」
「日本は核武装してもいいんじゃね？（日米安保無視）」
「日本は意図的に円安誘導している」
というトランプ氏の言葉からも察せられます。
現在は日本の重要性を理解したようで、
先日の日米首脳会談では安倍首相は異例の厚遇を受けましたが・・・
しかし、本音を言えば
「日本のことも知ったことでない」
のだと思われます。
ということは、
「日本の重要性が薄れれば、いつ軽視されてもおかしくない」
ということでありまして、
日米首脳会談の成功を持って
「日本は安泰だ！とは言えない」と思いますよ。
しかし、こうやってアメリカに擦り寄る姿勢を野党は批判しますが、
日本は実質アメリカの属国でありますから、
どうにもならんちん。
トランプ大統領と言い争いをして、
「尖閣諸島に中国が上陸して来ても知らん！」
なんてことになったら最悪でしょうに。
今の憲法ではアメリカには一切逆らえませんしねー。
（アメリカが作った憲法ですからね）
とりあえずジャイアンの言うことを聞きつつ、
機嫌を損ねないようにしておくことが肝要。
ジャイアンを怒らせてはいけない。
そして、
みんな忘れてるかもしれませんが、
アメリカは
「戦争をする国」であります。
オバマ大統領時代は「弱腰」と言われて非難されていましたので、
トランプ大統領はその「反動」が出て来るかもしれません。
可能性があるのは・・・
「中国」と「イラン」と「シリア（IS掃討）」でしょう。
いや、
中国との戦争（覇権争い）はもうすでに始まっています。
「武力衝突」だけが戦争ではありません。
その前の「情報戦」「経済戦」から始まっているのです。
台湾との対話や南シナ海の批判はその一環でしょうし、
中国を「為替操作国」と罵り、対中貿易赤字を批判するのもそう。
すでに米中はバチバチ状態なのですよ。
ま、そういう意味では、
アメリカは日本の協力が絶対的に必要なのであり、
アメリカの仮想敵国が「中国」である限り、
日米安保は大丈夫！という見方もできます。
いずれにせよ、
トランプ大統領の「対中政策」によって、
今後の世界は大きく変わりますから、
油断なく見守る必要が有ると思います。
それからもう一つ注目したいのが、
トランプ大統領の
「対イラン政策」。
トランプ大統領は「親イスラエル」を鮮明にしておりますので、
宿敵である「イラン」に対しては厳しい政策を取ると思われます。
もちろん、イランもこれに反発するのは必至でありまして、
何か一つ「事」が起きれば、「戦争」なんてことも有り得ますよ。
シェール革命で中東（石油）に対する興味が薄らいだアメリカではありますが・・・
戦争が起きないと困る人達も居ますからねえ。
ひとつよく分からないのが
「対シリア政策」ですね。
シリアのアサド政権は「親ロシア」でありまして、
今までアメリカは「反アサド」側を応援してきたのですが・・・
（イスラム国も「反アサド」だから放置してきた・・・という複雑な状況）
トランプ大統領はロシアとの対話を交え、
経済制裁を解く構えを見せています。
「イスラム国（IS）をぶっ潰す！」
ってのはトランプ大統領の「公約」でもありますし、
ロシアと組んでIS掃討に乗り出す・・・なんてこともあるかもしれませんね。
最後に、
為替政策の件。
2017年は円高になるとか、円安になるとか、
専門家の中でも意見は割れているようですが、
→
コラム：円高派と円安派、年末に笑うのはどちらか
トランプ大統領の為替政策は明快です。
アメリカの輸出企業を優遇するための
「ドル安」
これ一本。
まあ、実際に金融政策を決めるのはFRBですし、
そのFRBは今年2～3回の利上げ（ドル高要因）を目論んでますから、
今年1年で言えばどうなるかは分かりません。
しかし、トランプ大統領は、
極端なドル高は容認しないと思われます。
つまり、ドル高局面になる度に・・・
「トランプツイッター砲」（口先介入）が発射されるわけ。
→
トランプ大統領ツイッター日本語訳
まあ、口先介入なんてのはどの国もやってることでありますが、
大統領や首相自らがツイッターで行う！
というのは非常に珍しい話でして、
普通は財務大臣などの金融政策責任者が会見を通じて行うものですよ。
ツイッター砲の便利なところは、
・いつでもどこでも情報を発信出来る。
・好き勝手に情報発信出来る（マスコミを通す必要なし）。
という点でありまして、
要は、簡単に、何度でも、
「口先介入」が出来るわけですよ。
まあ、これも慣れてくれば反応しなくなってしまうのかもしれませんが、
とりあえず今年はかなり効果あると思います。
というわけで、
トランプ大統領の視点から見れば、
「ドル安（円高）」
になりやすいんじゃないかな～と思います。
ま、どうなるか？なんてわかりませんけどね。
しかし、こうしてる間にも世界は刻一刻と変化しています。
とりあえずは
2月28日に行われるトランプ大統領の施政方針演説。
3月のFOMCで利上げがあるのかどうか？
フランスの大統領選がどうなるのか？
に注目です。
アンテナを高くしておきましょう～。
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